歯のお掃除って本当に必要?
公開:2023/02/16 |更新:2023/06/06
歯のお掃除って本当に必要?
歯医者にいくと治療とは別で歯のお掃除のお話をされた事があると思います。
お口の中の健康を守るためには治療も大切ですが、歯石の除去を行い虫歯や歯周病にならない事もとても重要なことです。
実際に、どんな汚れを取るのか、もし放置した場合どういった事が起こるかなど詳しくご説明させていただきます。
目次
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お口の中は汚れでいっぱい!
お口の中の汚れ:歯垢(プラーク)
歯垢(プラーク)とは、歯の表面につく細菌の塊です。
食べ物の残りカスではありません。
食べ物の残りカスが細菌によって白くネバネバしたものを作り、これが虫歯や歯周病(歯の骨を溶かす感染症)の原因になります。
プラークは、ゆすいだりするだけで取ることできず、歯ブラシでしっかり擦ると取ることができます。歯ブラシを毎日行う目的はプラークを取り除くためです。
お口の中の汚れ:歯石
歯石とはプラークが大体2日ぐらい放置され、唾液の成分によって石のように固まってしまったものを歯石と言います。
歯石になってしまうと、もうご自身の歯ブラシなどでは取ることができません。
歯科衛生士によるて専門的な歯のお掃除が必要になります。
お口の中を清潔に保つためにできること
プラークや歯石が歯の表面についているとザラザラと粗造の状態になります。
なので、より汚れがつきやすくなるということです。
細菌の塊であるプラークをついたままにせず、お食事をとった後はご自身での歯ブラシでのケアはとても大切になります。
毎日の歯ブラシをしっかり行うことや歯磨き粉でも表面をツルツルに仕上げられるものもありますので、ぜひ、定期検診の際に歯科衛生士にご相談ください。
そして、歯ブラシがとても上手な方でもどうしても100%完璧に汚れを落とすことは難しいです。
ご自身ではなかなか見えない部分や歯と歯の間など磨きにくい部分があるので、定期的に歯科衛生士によるチェックを行いできるだけ汚れを溜めすぎない事が大事になります。
歯石を放置した場合のどうなるのか知っていますか?
お口の汚れを放っておくと、様々な弊害が発生します。
歯周病、虫歯の原因になることがあります
歯石が直接的に歯周病や虫歯を作るわけではありません。細菌の温床になっているため、歯周病菌や虫歯菌ももちろん繁殖しやすい状態になっているためリスクを高めます。
見た目が悪くなってしまいます
歯石を取らずにそのままにしておくと、表面がザラざしているため、汚れがつきやすい状態になってます。そのため、細菌が増殖し歯茎が赤くブヨブヨと腫れてきます。
より進行すると歯ブラシをしていると出血なども出てきます。
もともと、歯茎は薄い綺麗なピンク色をしていますが、炎症してしまった歯茎は赤く腫れ上がってしまうため見た目も良くありません。
出血がよく出ている場合だと歯石も黒っぽくなることもあります。
口臭の原因になってしまいます
歯石の周りに付着する細菌が、食べカスなどを分解する過程でガスを発生させ、こちらが強い口臭を発生させます。
そして、歯周病が進行している場合も口臭を発生させます。
歯茎から出血や膿が気づかない間に出ているためです。
歯周病は自覚症状があまりないため、いつの間にか進行してしまっていることもよくあります。ご自身の自覚症状で『最近口臭が気になる』と言われ歯医者さんにいらっしゃる方も多いです。
お口のお掃除は3か月に1度程度が目安です
お口の健康を保つために、3ヶ月に1度、歯科医院で定期的に歯石の除去を行なっていただくことをお勧めいたします。
歯科医院に行くまでの期間はご自身での歯ブラシでのケアをしっかり行い、歯石を溜めないようにしましょう。
3ヶ月に1度はあくまで目安になります。
人によって、歯石がつきやすい人、つきにくい人、歯周病が進んでいる方など、個人差がありますので、お口の状態を見て担当の歯科衛生士とご相談して行っていくと、健康な状態が保たれます。
お口のお掃除はどんなことをやるのか知っていますか?
毎回必ず行うわけではありませんが、一般的に当院で行うお掃除の内容をご説明いたします。
レントゲンを撮影します
お口の中の病気は直接肉眼でみる事ができない場所が多いため、レントゲンを撮ることにより、わかる事がたくさんあります。
骨の状態や虫歯の状態、歯には神経があるため、炎症や感染していないか、根っこの周りに歯石がついてる場合は見えることもあります。
歯科においてレントゲンはとても大切な検査の一つになります。
歯周病の検査を行います
プローブと呼ばれる器具を使い、歯と歯茎の間の深さを測っていく検査になります。
歯周病がどのくらい進行しているのか、1本ずつ測り炎症の状態も確認していきます。
目では見えない部分をプローブを使い探知しながら歯石の有無も確認します。
超音波スケーラーで歯石の除去を行います
歯の周りのプラークや歯石を微振動とお水で歯石を砕きながら汚れを落としていきます。
手用スケーラーで歯石の除去を行います
スケーラーと呼ばれる器具で歯の周りを1本ずつ触りながら歯石を探知し、細かい歯石を除去していきます。
エアフローによる着色の除去を行います
専用のパウダーとジェット水流で着色(タバコのヤニ、茶渋)やプラークなどを落としていくものになります。
歯と歯の間の取れにくい着色もしっかり取れます。
※こちらは治療の目的ではないため保険診療では行えません。
歯面研磨を行います
歯の表面をツルツルに磨き上げていきます。
そうすることによりプラークなどが付きにくくなります。
デンタルフロスを行います
歯と歯の間に糸のようなものを通し、隙間の汚れを取っていきます。
ブラッシング指導を行います
お家での行なっていただく、ご自身での歯ブラシのケアの仕方についてお話していきます。
お口に合った歯ブラシを使用すると除去効率も上がります。
お口のお掃除はとても大切です
お口の健康を守るためには、毎日の歯ブラシでのケアと歯科医院での定期的な歯のお掃除はとても大切です。
定期的に、歯周病の検査や、どのあたりが歯ブラシが苦手な場所なのか把握することで、お口の中のプラークを日頃から減らす事ができます。
長い期間ご自身の歯で美味しいお食事が召し上がれるよう、定期的に歯科医院での歯のお掃除を受けていただく事は重要なことです。
何か気になる事がありましたら、いつでもご相談ください。