前歯の変色の改善方法
公開:2023/08/30 |更新:2024/07/01
秋葉原の歯医者、歯科&矯正歯科オーラルデザインクリニック秋葉原の理事長、歯科医師の小野です。
前歯は笑った時や話している時など相手によく見える部分です。
前歯が変色していると見た目に影響がある為、気にされる方が多いかと思います。
前歯が変色してしまう理由はたくさんあり、改善方法も原因によってすぐに改善できるものから時間がかかるものまであります。
自信を持って笑えるよう、原因と改善方法をご説明していきます。
目次
前歯が変色する理由
前歯が茶色くなる理由
食べ物による着色
コーヒーやお茶、カレーなどポリフェノールが多く含まれる食べ物は歯の表面がステインにより茶色く変色することがあります。
歯の表面にはペリクルと呼ばれる酸を歯から守るための膜があり、これがポリフェノールと結合をし着色してしまいます。
着色している歯を放置してしまうと、色がより濃くなっていきます。
茶色く着色してしまった歯はご自身の歯ブラシでは落とすことができませんが、歯科医院での歯のクリーニングで簡単に取ることができます。
歯の表面に付着した汚れを落としても、歯の色が気になる場合は、歯の内部から着色してしまっている可能性があるため、その場合はホワイトニングできれいな白い歯にすることもできます。
イメージされている歯の色をご相談ください。
タバコによる着色
タバコのヤニによって歯が茶色くなります。
最初はうっすら茶色くなってくる方が多いですが、次第に真っ黒に着色してきます。
タバコを吸っている方は肺が黒くなると聞いたことがあると思いますが、口腔内でも同じように、タールによって黒くなってしまいます。
タールは粘着性が高く、歯に付着すると簡単に歯ブラシでは落とすことができません。
歯科医院で専用の器具を使い、歯と歯の間の細かいところまで着色を落とすことが可能です。
前歯が黒く変色する理由
失活歯
大きな虫歯になったり、転んでぶつけた場合など、神経を取る処置をしなければならないことがあります。
しっかり治療も行い、特に問題は出ていなかったが、神経を取ると歯の中が黒く変色してくることがあり、これは、健康な歯には神経と細かい血管があり、血液が循環することで歯に栄養が運ばれます。
神経を取ると歯の中の血液が循環しなくなる為、残ってしまった血液やコラーゲンが変色してしまい歯が黒く変色してしまいます。
神経を取ったことで変色してしまった場合は、改善方法が2種類あり、一つ目はウォーキングブリーチです。
神経のない歯に行えるホワイトニングになります。
通常のホワイトニングとは異なり、神経の処置を行った後、歯の裏側から直接歯の中にホワイトニング薬剤を入れゆっくり白くしていく方法です。
もう一つは、その歯に被せ物を行う方法です。
歯を削り土台を作った後、ご自身のご希望に合わせた被せ物を装着していきます。
神経がないため、特に治療中は痛みもありませんので安心して治療を受けていただけます。
テトラサイクリン歯
テトラサイクリン系抗生物質によって引き起こされる変色した歯のことです。
歯の形成時期に多量に摂取すると副作用として永久歯が生えてくるときに灰色や茶色っぽい色、横縞に変色することがあります。
かつて、風邪薬として使用されていましたが、現在ではほとんど使用されなくなりました。
昔はよく使われていたこともあり、40代から50代の方によく見られます。
テトラサイクリンによって変色した歯の主な治療方法は2つあり、1つ目はラミネートベニアです。
歯の表面を一層削り、その部分にご希望の色に合わせた薄いセラミックを貼り付ける治療方法です。なるべくご自身の歯の削る量を減らして治療を行いたい方におすすめです。
もう一つがホワイトニングになります。
ホワイトニングは専用の薬剤を塗布しレザーを当てることで、少しずつ歯を白くしていく治療法です。
ですが、完全に縞模様がなくなったり、着色がなくなるわけではありません。
歯を明るくすることにより、縞模様が馴染んで気にならなくなる方もいらっしゃるため、歯を削らず改善されたい方にはこちらの治療法がおすすめです。
虫歯
歯が黒く見える原因に虫歯があります。
虫歯が深くまで進行していると歯の内部の象牙質という部分まで虫歯が進行し黒く透けて見えることがあります。
この状態であると虫歯が大きくなってしまっており、他の症状も出てきている可能性が高いです。
早めに歯科医院を受診し治療が必要です。
このような状態の場合、虫歯の部分を削り、樹脂で詰める処置を行います。
麻酔を行えば痛みはないので安心して治療を受けていただけます。
前歯が黄色く変色する理由
修復物の劣化
虫歯になってしまった時など、歯の修復材で用いられるコンポジットレジンは吸水性もあり、経年劣化で変色してしまい、その部分が黄ばんで見えることがよくあります。
修復物の劣化により表面が変色している場合には、一層磨くことにより、元の色に戻ることもあります。
劣化の状態が進んでいるようであれば、修復物をやり直して詰め直すことで、見た目を改善することができます。
加齢
加齢による歯の黄ばみは、年齢とともに多くの人が経験する自然な現象です。
その原因として、歯の表面にあるエナメル質は時間とともに摩耗し、薄くなります。
エナメル質が減少すると、歯の内部の象牙質の色素が黄色みかかった色をしており、透けて目立つようになります。
そして、この象牙質の色も年齢を重ねるごとにもっと色味が増してくるため、より歯が黄ばんで見えるようになります。
加齢による黄ばみは、ホワイトニングで改善することができます。
ホワイトニングを行うことにより内部から白くすることが可能なため、気になる方にはおすすめです。
そして、白くすることにより若々しく見える効果もあるため、最近では50代から60代の方でもされる方が増えてきています。
歯石
毎日の歯磨きで磨き残しがあると、これをエサにし細菌が繁殖してしまいます。
この細菌の塊を歯垢(プラーク)といい、歯垢を放置しておくと2、3日で石のように固まってしまい、ご自身の歯ブラシでは落とすことができなくなってしまいます。
この歯石の色が、薄い黄色をしており、付着してくると歯が黄色く見える原因になることがあります。
歯石の付着によって黄色く見える場合には、歯科医院で歯のクリーニングを行うことにより、取り除くことができます。
クリーニングは専用の機械を使い一本一本丁寧に汚れを取っていくため、綺麗な歯の状態に戻すことができ、それと同時に虫歯や歯周病の予防にもつながります。
前歯が白濁する理由
脱灰
歯の表面からミネラル(主にカルシウムとリン)が溶け出す現象をいい、虫歯の原因となります。
歯磨きの不十分などにより、歯の表面に残った歯垢(細菌の塊)や食べカスをしっかり除去できておらず、放置することで、細菌が酸を産生し、脱灰してしまいます。
脱灰すると歯の表面が白っぽく濁り、ツヤがなくなってしまい、部分的に白濁してしまいます。
脱灰の状態であれば、ご自身の歯ブラシやフッ素を塗布することにより改善することが可能です。
正しい歯磨きの方法で汚れを残すことなくしっかり磨き、フッ素配合の歯磨き粉を使用するとなお良いです。
そして、定期的にクリニックで高濃度のフッ素を塗布することにより、効果を期待することができます。
前歯の変色を改善することで自信を持って笑えます
歯の変色の原因にはさまざまなものがあり、
前歯の変色を改善することにより自信を持って笑うことができます。
歯の変色を改善するためには、なぜそのようになったのか、原因を特定することが大切です。
変色の状態によっては早めに治療をする必要があるのもありますので、お悩みの方は当院へご相談ください。