ブリッジとは
公開:2023/09/13 |更新:2024/07/01
秋葉原の歯医者、歯科&矯正歯科オーラルデザインクリニック秋葉原の理事長、歯科医師の小野です。
歯を失ってしまった場合、インプラント、入れ歯、ブリッジという3つの治療法があります。
その中でも、ブリッジはよく聞くのではないでしょうか。
今回はブリッジがどういったものなのか、ブリッジが適応できない場合があるのかといった点について解説していきます。
目次
ブリッジとは
歯を失ってしまった場合、その歯の両隣を削り土台を作り、欠損した歯を人工歯(ポンティック)に置き換え、橋渡しのように被せ物を行う治療法です。
欠損した歯と両隣を被せ物で連結し、装着する為、入れ歯のように取り外しはできません。
ブリッジは、歯の欠損を補うだけでなく、咬合力を均等にすることや咀嚼機能の回復などの利点もあり、そして欠損していても見た目に違和感ができにくい治療方法です。
ブリッジのメリットデメリット
ブリッジのメリット
保険適用が可能
費用を抑えたい場合は、被せ物の素材などにこだわらなければ安価に治療が受けられます。
基本的に金属を使用した被せ物です。
取り外す必要がないため、歯ブラシでケアができる
ブリッジは被せ物を完全に固定してしまうため、取り外しができなくなります。
毎日の歯磨きでは、ご自身の歯と同じように歯ブラシや歯間ブラシ、スーパーフロス等でケアをしていただく為、入れ歯のように取り外してお掃除する手間がありません。
しっかり噛むことができる
歯が欠損してしまっても、両隣を土台にし被せ物を装着するため、元のご自身の歯の状態に近づけることができ、見た目や噛む面でも違和感なくしっかり噛むことができます。
治療期間が短い
歯を失った場合に行われる治療の中で、一番短い治療期間です。
最短2回で治療を行うことが可能なため、なるべく早く歯を入れたい方や時間に限りがある方にはおすすめの治療法です。
ブリッジのデメリット
両隣を削る必要がある
ブリッジの治療を行うにあたって、欠損した両隣を土台にする必要があるため、健康な歯であっても被せ物が被せられるよう歯を削らなければなりません。
土台にする歯の負担や削ることによりしみてくる可能性もあるため、歯科医師とよく相談する必要があります。
欠損した歯の両隣がないと治療が行えない
ブリッジの形態は、両隣の歯がないと治療を行うことができないため、周囲の歯の状態をしっかり確認した上で治療をしなければなりません。
人工歯のケアの仕方が難しい
ブリッジの人工歯の下には隙間があり、食べ物のカスや細菌がたまる可能性があります。
そのため、虫歯や歯周病のリスクがあり、装着後はしっかりとご自身でケアをしていただく必要があります。
ご自身の歯の磨き方と人工歯の歯肉との境目の磨き方は少し異なるため、初めは少し難しさを感じるかもしれません。
ブリッジの装着後は磨き方をしっかりとお伝え致します。
汚れがたまらないよう磨いていただき、定期的な歯科医院でのメンテナンスを受ける事がとても大切になります。
ブリッジが適応できない場合
周囲の歯が虫歯や歯周病が進んでいる場合
ブリッジの土台となる歯が歯根の近くまで大きく虫歯になってしまったり、歯周病で歯が揺れてしまっている場合、ブリッジの治療が難しくなる場合があります。
2本の土台で3本分の歯の役割をするため、土台がしっかりしていないと負担がかかってしまい、脆くなったり、寿命が短くなってしまうことがあります。
健康な歯を削りたくない場合
欠損した歯の両隣が健康な歯であっても被せ物をする為に最小限にしても削らなくてはなりません。
そのため、ご自身の健康な歯をなるべく削らず治療を行いたい方には別の治療方法をご提案させていただきます。
欠損歯が多い場合
欠損している歯が複数、連続して続いている場合、土台の歯に負担が多くかかってしまい、支えることが難しくなるため、ブリッジの治療を行うことができません。
ブリッジが向いている方
入れ歯が苦手な方
入れ歯の異物感が慣れず苦手な方の場合、短期間で治療を終わらしたい方にはブリッジはおすすめです。
ブリッジは入れ歯と違い、ご自身の歯と同じような感覚で噛むことができたり、口腔内の違和感が少なく生活することができます。
短期間でしっかり噛めるようにしたい方
ブリッジは最短2回で治療を終えることができます。
そのため、欠損してしまい、早期にしっかり噛めるようにしたかったり、発音や見た目を回復させたい場合はブリッジ治療はおすすめです。
すでに欠損した歯の両隣が被せ物が入っている方
ブリッジの治療を行う為には、欠損した歯の両隣を土台にしないといけないことから、すでにその歯に被せ物が入っている場合、被せ物を外して虫歯になっていないか確認をし少し整えることでブリッジにすることができます。
外科処置をしたくない方
ブリッジはインプラントとは違い、外科手術の必要がない為、何らかの理由で外科処置ができない方や身体に疾患のある方でもほとんどの患者さんが治療を行うことができる治療法です。
ブリッジ以外の治療法
入れ歯
入れ歯とは人工歯を使用し、歯を失ってしまった部分を補う治療法です。
ご自身で取り外しを行うもので、残っている歯にクラスプ(バネ)をかけて固定していきます。
初めのうちは、異物感や噛み心地に少し違和感を感じる方もいらっしゃいますが、調整などもおこない、慣れて普通に生活できるようになる方がほとんどです。
入れ歯もご自身の歯と同じように汚れが溜まるため、しっかり汚れを落とし清潔にすることが大切になります。
入れ歯も保険診療のものと保険診療外のものがあり、入れ歯作成の工程が異なり、精密度や耐久性、審美面でも違いがあります。クラスプ部分の素材も異なる為、より審美性が高く笑った時に相手にわかりにくく製作することが可能です。
インプラント
インプラントは歯を失った部分に身体親和性の高いチタンやジルコニアの人工歯根を顎の骨に埋め込み被せ物を装着する治療法です。
インプラントは1本から全ての歯まで行うことが可能です。
インプラントを行うには顎の骨の状態はもちろんのこと、外科処置が必要になる為、全身状態や服用のお薬などの確認が重要になります。
治療期間としては6ヶ月前後必要となり、被せ物まで治療が終わった後もご自身の歯と同様定期的なメンテナンスがとても大切になります。
インプラントはブリッジや入れ歯とは違い周囲の歯の状態や他の歯に負担をかけることなく治療を行うことが可能な為、近年では検討される方が多くなりました。
納得できる治療を受ける為に
ブリッジは治療期間も短く、機能面も回復することができる治療法です。
被せ物の素材により、見た目や平均寿命も変わってくる為、どの素材を選択するのかが大切になってきます。
歯を失った場合の治療法は他にも入れ歯やインプラントなどがあり、将来なるべくご自身の歯を残したい、しっかり噛めるようにしたいなどご希望によっても選択肢が変わってくるかと思います。
具体的に治療期間や費用、どのようなことを希望されたいかは歯科医師とよくご相談の上、選択し、治療を進めていくことが大事です。
当院では患者さんのご希望とベストな治療法をご提案させていただきますので、なにかお困りのことがございましたら、いつでもご相談ください。
【監修】理事長/歯科医師 小野貴庸
- 明海大学歯学部卒業
- 静脈内鎮静法下・全身麻酔下での口腔外科手術、各種外科治療、審美治療に特化
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