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痛い親知らずに起こること

公開:2023/04/28 |更新:2023/07/08

痛い親知らず

親知らずとは

親知らず(おやしらず)とは、前歯から数えて8番目の第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)のことを指します。
別名『智歯(ちし)』とも呼ばれます。
永久歯は12歳前後で生え揃いますが、親知らずは20歳前後で生えてくるのが特徴の歯です。
親知らずは上下の両側に4本ありますが、生えてこない人や歯並びでお口の中のスペースに余裕がない場合、周囲の歯を圧迫したり、斜めに傾いて生えてきたりと個人差があります。
このような場合、炎症による痛みや腫れ、虫歯、歯周病などの問題を引き起こすことがあるため、痛みがある場合は早めに歯科医院へ相談に行くことが大切です。

親知らずが痛む原因

親知らずが痛む原因

虫歯

親知らずは、後から生えてくるため、顎の大きさや生えてくるスペースが少なく斜めや横向きに生えてくることがあります。
そうなると歯ブラシが届きにくく、磨きにくいため汚れが溜まりやすく、プラーク(歯垢)や歯石によって虫歯になってしまうことが多いです。
虫歯になってしまった親知らずは、痛みや腫れ、口の中の臭いなどの症状が現れることがあります。

智歯周囲炎

智歯周囲炎とは歯ブラシが当たりにくいために親知らずの周りに汚れが溜まってしまい、細菌が繁殖することで炎症が起きてしまう親知らずが原因で起こる炎症状態のことです。
親知らずは生え方によってはとても磨きにくく、細菌の温床になりやすい為、不衛生になり歯茎に炎症が起きやすくなります。

智歯周囲炎の症状として、初期であると歯茎の腫れや痛み、違和感などが現れ、進行していくと腫れや痛みが強くなり、膿も出てくることがあります。
このまま進行を放置すると顎の腫れやリンパ節の腫れ、熱や寒気、発熱などを生じることがあります。
これらの症状が現れた場合は早めに適切な処置を行わないと、感染が進行しさらに深刻な合併症を引き起こす可能性があるため早めに歯科医師の診察を受けることが必要です。

萌出時による痛み

親知らずが生えてくるとき、歯が歯茎を突き破ろうとする際に起こるもので圧迫感や不快感、それにより萌出時には痛みを感じる事があります。
また、歯が正しい方向に成長せず、斜めや横向きに生えてきてしまうことがあり、その場合、他の歯に圧迫をかけるため痛みが継続的に続いてきます。
その場合、痛みが強くなってくることもあるので一度歯科医院にて状態を見てもらうことをお勧めいたします。

親知らずの状態は歯科医院でレントゲンを撮影すればわかるため、違和感や痛みなどが出てきた場合は、状態を確認し、経過を見ていても問題ないのか、それとも抜歯をした方が良いのか相談することが大切です。

親知らずが痛いときの応急処置

親知らずが痛い場合、いくつかの応急処置があります。ただし、痛みがひどくなっている場合は早めに歯科医に相談することをお勧めします。

痛みを和らげる

親知らずの痛みが強い場合、日常生活に支障をきたすことがあるためまず痛みを和らげることが重要です。痛みを軽減するために、ロキソプロフェンなどの市販の鎮痛剤を服用し、痛みを緩和することができます。

腫れを抑える

親知らずの腫れが強い場合、頬の外側から濡らしたタオルでゆっくり冷やすと痛みや腫れが軽減されやすいです。
直接、氷などで冷やしたり、急激に冷やすと血行が悪くなるため腫れが増したりすることがあるので、注意が必要です。

口腔内を清潔にする

親知らずが痛い場合、歯ブラシを当てないほうがいいのでは?と思う方が多いと思いますが、優しくブラッシングし、歯垢を溜めないようにしてください。
歯垢に含まれる細菌によってより炎症しやすくなってしまい、痛みが生じやすくなってしまいます。
痛みでお口が開けにくい場合は、ヘッドの小さい歯ブラシで磨くことがおすすめです。

また、殺菌効果のある洗口液なども効果があるため、併用しながら口腔内の細菌数を減らし清潔にすることが大切です。
洗口液にはアルコール配合のものもあり、炎症が起きている場合には痛みを増してしまう可能性があるため、無配合を使用するようにしてください。

十分な休息と栄養を取る

ストレスや疲労が溜まると免疫力が下がり、細菌が繁殖しやすく炎症が悪化し、痛みが強くなることがあります。
風邪をひいたり、睡眠不足がきっかけで炎症が強くなってしまったりするので、しっかり休息や睡眠をとることを心がけ免疫を高めることが大切です。
そして、歯に痛みがあると食事も取りにくいですが、刺激が少なく柔らかいものやどうしても食べれない場合はゼリーなど召し上がっていただき栄養を取るようにしてください。

痛む親知らずを放置すると起こること

細菌感染

親知らずは口腔内で最も後方に位置するため、清掃がしにくく、歯垢が溜まりやすくなります。
歯垢が溜まると、細菌によって膿が溜まったり、腫れや発熱などの症状を引き起こすことがあります。

骨の吸収を起こす

親知らずが炎症を起こしていると、細菌によって歯を支えている骨にも炎症が波及し、骨を溶かしてしまうことがあります。
そのため、痛みが長期的に続いた親知らずを抜歯した後は、骨が元の位置まで戻らなくなる事があります。
親知らずが斜めに生えていた場合、隣の歯の骨にまで骨の吸収を広げることがあり、骨が減ることにより部分的に歯周ポケットが深くなってしまい汚れが溜まりやすく、7番目の歯が虫歯になってしまうことや神経を取らなければならなくなることもあります。

麻酔が効きにくくなる

炎症が強い場所には、歯科の局所麻酔が効きにくくなることがあります。麻酔薬の成分が炎症を起こしている場所では分解されてしまう為です。
そのため、炎症が強い場合にはすぐに抜歯ができないことがあり、炎症を抑えるため、お薬を服用したり、親知らずの消毒を行い、炎症が少し治ってから抜歯を行う場合があります。

隣の歯に影響がでる

親知らずに接触している歯が、親知らずによって磨きにくく虫歯になったり、同時に炎症を起こしてしまう事がよくあります。
特に頭が少しだけ出ている親知らずが隣の7番目の歯に接触し、隙間ができてしまうことで知らない間に大きく虫歯を作っている事があります。
親知らずが原因で、隣の7番目の歯を失ったり、7番目の歯の神経を取らなければいけなくなる事もあるため避けなければなりません。

抜歯が必要な親知らず

親知らずが生えていても抜歯が必ず必要となるわけではありません。
生え方や親知らずの状態によってはそのままでも問題ないことがあります。

痛みや腫れがある

親知らずは一番奥に生えているため、歯ブラシが当たりにくく汚れが溜まりやすいため、虫歯や歯周病になってしまい、痛みや腫れを引き起こしていることがあります。
そのまま放置してしまうと、隣の歯にも影響が出たり、智歯周囲炎になってしまう場合があるので、抜歯をおすすめします。

親知らずが横向きに生えてきている

横向きに生える親知らず
歯が生えてくるときに手前の歯を押してしまい、それが原因で他の歯の歯並びがずれてしまうことがあります。

手前の7番目の歯が虫歯になってきている

親知らずが原因で磨きづらく汚れが溜まってしまい7番目の歯が虫歯になってしまうことがよくあります。
放置することで、大切な7番目の歯に悪影響を与える場合は、親知らずの抜歯をしたほうがいいかもしれません。

親知らずの一部が見えている

歯の一部が表面に露出している場合、細菌や食べかすがたまりやすくなり、親知らずのみならず手前の歯も虫歯や歯周病になりやすく、予防のため抜歯をすすめる場合があります。

大事な場面で大きな痛みが出ないために

親知らずに痛みがでてくる理由は様々ですが、ほとんどがプラーク(歯垢)により磨き残しがあり、細菌によって起こる事がほとんどです。
一度痛みが出てしまった親知らずは、痛みが治ってもまた少し経つと痛みが出てきてしまい、お口の中で炎症が進行して大事な場面で大きな痛みが出てしまったりします。

親知らずの状態を確認するには歯科医院でレントゲンやCTを撮影する事でその場でわかるため、ご自身の親知らずがどんな状態なのか一度確認しておくことで、抜歯が必要になる場合は適切な治療計画を立てることもできます。
親知らずについて何か気になることや違和感がある方はいつでもご相談下さい。

歯科&矯正歯科オーラルデザインクリニック秋葉原院長/歯科医師 五十嵐隆泰

【監修】院長/歯科医師 五十嵐隆泰

  • 日本大学歯学部卒業
  • jiadsペリオコース受講|石井歯内療法研修会受講|ICLSコース受講|ストローマンベーシックコース受講|インビザライン導入コース受講

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